【合格体験記】2次の作戦を練ろう②
2−2 コメントは品種をグルーピングして大きく外さない
スケジュールの関係で、テイスティングの授業はいろいろな先生から受講することになります。先生方はそれぞれ強みを持っていらして、異なる視点からのアプローチ法を伝授して下さいます。初めはおおいにインスパイアされたものの次第に収拾がつかなくなってきました。
テイスティングの分野は定量的に測れるものではなく、正解があってないような世界です。先生によってコメントも違います。今思い出すと、この出口の見えない焦りと試行錯誤の期間は長かったのですが、もう少し気を楽に、早めに割り切ればよかったと思います。
最終的には、赤白ともにコメントの似た者同士を自分なりにグルーピングして覚えました。このグルーピングが学問的にどうかは疑問ですが、自分の覚えやすさを優先しました。
例えば、白でしたら
A 淡い色でノンアロマ、ミネラル系、甲州、ミュスカデ、樽なしシャルドネ
A’ Aと似ているが多少香りを感じるGV、アルバリーニョ
B アロマティック系、意外にも双子のようなコメントのリースリング、SB
C 孤高の樽ありシャルドネ、樽のコメントはミネラル系と違うから、これだけは絶対に嗅ぎ分ける
D いい香りのするお姉さんたち、トロンテス、ヴィオニエ、Gew
頭の中も整理できて、同じグループ内は品種を間違えても、ある程度得点できると思いホッとしました。果物の香りは品種の差よりも、むしろ冷涼、温暖の差で違ってきますが、これは仕方ないので実際の香りで決めようと諦めました。
香りのコメントをまとめるのにおおいに役立ったのが、紫貴先生から頂いた「品種ごと選択用語調べ」です。過去8年間の試験のソムリエ協会発表の正解が一覧表になっています。
ちょっと目から遠く離して見ると、リースリングと SBが同じような行(ぎょう)で緑色に染まっているのがわかります。
3 ハーフボトルセットでのトレーニング
自宅では、ADVのハーフボトルセットで、1週間に数回練習しました。初めは香りがあまり取れませんでしたが、1ヶ月繰り返すうちに嗅覚が鋭敏になり、聞いていた話は本当だったのだと実感しました。
日によって、赤か白のどちらかを6〜10種類くらいINAOのグラスに注ぎます。グラスの裏にはポストイットに番号を書いて貼っておきます。シャッフルした後、なるべく口に含まずに香りだけで当てます。私の場合は、アルコールで口の中がカッとすると判断が難しくなったからです。味わいで確かめるのは最後にしました。全部正解になるまで繰り返します。
ただ、この自宅でのトレーニングは、人によって合う合わないがあるようで、一人でやるよりも授業やワイン会の方がわかりやすい、という方もいらっしゃいました。一次同様、二次対策も人によってフィットする勉強法が違うような気がします。
4 最後に
以上が私の二次対策体験記です。心配性の超初心者の記録といえるかもしれません。もう少し直感的にさらりとできる方もいらっしゃると思いますが、どこか一ヶ所でもご参考になれば幸いです。
本番の直前は、「ゲームもここまで来たら絶対にゴールの景色が見たい、あの金色の葡萄のバッチが今年欲しい!」の一心でひたすら暗記に励みました。テイスティングと言っても、一次試験と同じように暗記は必要になってきます。
あと1ヶ月ですね。皆様のご健闘を心よりお祈りしております。
岩下さんの2次試験対策前半は⇒こちら
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