【合格体験記】2度の挑戦が成長させてくれた②
福嶋勝浩さんの合格体験記Part2です。
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4.隙間時間を見つけてドライテイスティング
二次試験は付け焼き刃の効かない試験です。しかし、実際のワインを試飲するにも限界があります。経験値を上げることも大切ですが、机上テイスティングもなかなか有効な方法だと気がつきました。つまりワインを試飲せずとも品種を想定して過去の出題の回答例に習って外観、香り等を推察してテイスティングを行う方法です。この時は品種、アルコール度数、産地を特定して行います。この方法は場所を選ばないので通勤時や昼休み、就寝前に頭の中でシミュレーションする事が出来ます。繰り返しのトレーニングで完成度は更に上がります。今年の二次試験は新型コロナウイルスの感染対策で吐器がありませんでした。この練習の甲斐もあってアルコールに弱い私は、殆ど飲むことなく回答することができました。
5.コメントの徹底分析
よく先生に寄ってはテイスティングのコメントが違うという話を聞きます。しかし、これは自分自身の分析が未だ足りていないと感じます。分析を深めると実はどの先生も教えている内容の本筋は一致していることに気がつきます。この本筋を早く見つけることが出来れば合格にまた一歩近づくと思います。私は各先生のコメントや資料を整理して、ソムリエ協会の過去の回答例とも比較して品種毎のコメントを自分なりにまとめました。それでも実際に出題されるワインと同じコメントになるとは限らず、自分なりのメソッド(流儀)を組み立てることが肝要かと思います。それにワインのコメントは日々進化しています。10年前のコメントが模範になるとは限りません。常にバージョンアップすることが必要で、最新のコメントを勉強する意味でもスクールの二次対策講座は有効でした。
6.謙虚に学び続ける
さて総合的にJ.S.A.呼称試験は「基本に忠実である」という印象です。一次試験こそ試験範囲は膨大ですが、質問内容は意地悪な質問はありません。二次試験も外観、香り、味わいから想定されるオーソドックスな品種がしっかりと出題されます。裏をかいてあの品種か?これか?と勘繰るより、目の前のワインと素直に向き合い回答した方が正解率は高まると思いました。試験勉強の持続性という点では普段からワインを意識して飲み、且つ楽しんでワインを飲むことこそが長く続けられる秘訣ではないかと思います。
二次試験の不合格から約一年間、心がけたのは「諦めず何事にも謙虚に向き合う」でした。それは二次試験に出題されたワインに対しても当てはまりました。
7.合格したその先にあるもの
最後に、二次試験の合格発表の日。現役の受験クラスはもちろん、以前の受験クラスのワイン仲間からも祝福の言葉を頂きました。本当に嬉しかった。多くの仲間に支えられ、時を共有できる人生は素晴らしいものです。次の受験までの過ごし方に正解はありません。ぜひその時間を大切に、そしてワインを楽しんで欲しいと思います。私もあなたの合格を待ち望んでいる一人です。この場をお借りして受験に関わった全ての先生方、素晴らしきワイン仲間たちに感謝して御礼を申し上げます。ありがとうございました。
2020年11月4日
福嶋勝浩
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講師からのコメント
福嶋さんは、昨年2次試験で苦い経験をされてから、常に学び続けていました。昨年の秋からなんと、Step1⇒WSET⇒受験クラスと3つのクラスを受講していたのです。1年で合格していたら、もう勉強を辞めていたかもしれませんね。人よりも2倍も3倍も努力した福嶋さんは、1年経ってどの受講生よりも知識もテイスティング力もあると思います。本当に価値のある合格だなと思います。
福嶋さんの合格体験記Part1⇒こちら
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