【WSET Level3】合格体験記 1か月追い込み勉強法

真鳥さんは、JSAソムリエ保有者です。Level2を受講されずに、Level3クラスに入ってくださいました。どちらかというと試験の1カ月半ほど前までは、ゆっくり過ごされていた感じもありましたが、最後の追い込みがすごい勉強法でした。いったどのように試験直前を過ごされたのでしょうか。

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真鳥健さん(2021年秋合格)

我々のクラスは2021年1月に開始し3月まではほぼ毎週授業で4月からは月に1度だけと言う変則的なスケジュールで進んだクラスでした。4月からは時間が有りいっぱい勉強する時間が有る・・・と当初の思い込みとは裏腹に、全部さぼる時間になってしまいました。

従って私の経験は試験1か月前からしか有りません。


1.試験1か月前

2021年10月2日に絶対受けると決めていたので、ようやく重い腰を上げたのが8月の終わり。そろそろ勉強しなきゃなぁと思ったものの、一番難関と思われたセオリーの勉強も何を勉強して良いのかも分からず。先生に「テキストを10回読みましょう」と言われていたものの読んで頭に残るタイプではなく、模擬試験や過去問を解いて覚えるタイプだったので、先生から教えて頂いていた

〇Thirty Fifty

〇The Unofficial WSET EXAM GUIDE

〇Fine Vintage

の記述問題を解き始めました。

が、一文字も書けない。解答欄に書き出しの一文字すら書けませんでした。またこれらの模擬問題集は全て英語の為、日本語的な模範回答もイマイチ分からない。

そこでThirty Fifty、The Unofficial WSET EXAM GUIDEはJSA時代からの受験仲間と、Fine Vintageは10月に受けるメンバー数名とこれらの問題集を和訳しました。和訳でもGoogle翻訳にコピペした和訳では思ったような解答にならず、Fine Vintageは10月受験のメンバーの協力も得て教科書の通りにアレンジした和訳を作成し良い問題集が仕上がりました。

それと同時に授業毎に先生から〇〇について考えて来てくださいと言う課題をレッスン毎に集め自分なりの解答をまとめました。

また地理的な問題も問われる事が多いWSET、地図にも色々な情報を書き込んだりもしました。

↑The Unofficai WSET Exam Guide


↑地図に直接書き込みをしてまとめる


2.試験2週間前

この時期はひたすら

〇Thirty Fifty

〇The Unofficial WSET EXAM GUIDE

〇Fine Vintage

の記述問題を書いて書いての繰り返しを続けました。100均で売っているレポート用紙に書いて書いて書きまくり、終わったら自分で赤字で添削をする1回目は何も書けないので解答を見ながらとりあえず書く。2回目は半分くらい書けるようになる。そして分からない内容はテキストを見て確認する。3回目は7~8割は書けるようになる。8割書けるようになった問題はほぼ問題無いと考え、8割行かない問題を4回、5回と繰り返す。The Unofficial WSET EXAM GUIDEはスタディーガイドに掲載されている問題の解答も載っていて内容は良かったです。但し、出版時の校閲が出来ていないのか、内容に間違いもあるので注意が必要でした。


↑実際に書き出した真鳥さんのノート。


3.泡・酒精強化をとにかく強化

WSETでは「どの範囲から何点試験に出ます」とスぺスフィケーションで明示されています。泡・酒精強化は範囲の割に点数のウェイトが大きく、ここで必ず25点を取ると決めていました。従って製法からワインのスタイルまで模擬試験以外にもとにかくテキストを読みまくって丸暗記をしました

そろそろ勉強しないといけないとようやく重い腰を上げ始めた頃、まだ第14、15回(泡・酒精強化の会)の授業が残っていた為、臨戦態勢に入った状態で授業を受けれたのも良いタイミングだったと思います。


4.テイスティングは・・・

サボりにサボった為、テイスティングには思ったような時間を掛けれず、ドライテイスティングは時折実施していたものの、結局は①プレミアムな白、②シンプルな白、③甘口(貴腐等)ワイン、④プレミアムな赤、⑤シンプルな赤 と5つのパターンに絞ってコメント付けをすると言うパターンに収めました。その結果、やはりテイスティングはただのPassでした。


5. 試験当日

テイスティングから実施され、その後休憩時間を経て記述試験に移ります。テイスティングはやや時間に余裕が有ったものの、やはりセオリーは時間が足りない。選択型のマルチプルは猛スピードで終わらせ、その後記述問題へ。とりあえずさっとどんな設問が有るかを確認し、丸暗記をした泡・酒精強化については一目散で書き上げ、その他の問題へ移りました。途中練習して来なかったような設問も有り焦る事も有りましたが、ここは加点方式のWSET、とにかく何でも良いから白紙で出さないように気を付けて何かしら文字を埋めて最後まで書き続けました。


6. まとめ

WSETの試験は過去問が出ないため、受験仲間からも「何を勉強して良いか分からない」と言う声が多く聞かれ自分もまたそうでした。以前の受験生の合格体験記にも記されているように、いくら過去問が無いとは言え、英語の模擬問題や、ネット上で検索すると過去問の情報など何かしら出て来るもんです。また近くに直近で受験された方等のアドバイスを受ける等、情報戦は比較的重要かと思いました。


パソコン生活に慣れていると字を書く事がほぼ無い為、私は最後の2週間手が物凄く痛くなりました。私の場合はぎりぎりの時間で勉強をしたと思っていますので、これから受験される方はもう少し早めに勉強を開始された方が良いと思います。



講師から

真鳥さんの、追い込み勉強法すごいですよね。とても効率が良いと思います。特に良かったと思う点が3つ。

1.セオリーは実際に書き出してみる。

手を動かしてみないとこれは分からないからです。意外と本番フリーズしてしまう方が多いのです。そうならないためにも、実際に書く練習をしましょう。最初は模範解答を見ながら書き出すのでいいと思います。真鳥さんのように8割取れるまで繰り返してみましょう。


2.酒精強化とスパークリングは絶対に得点する!という決断

産地の問題は広いにも関わらず、出ない範囲もあります。しかし酒精強化ワインとスパークリングは必ず25点分の配点があるので、そこを一番最初に着手し、完璧にしたのは正しい方法と思います。


3.テイスティングは5タイプにまとめる

品種ごとのコメントを覚えるのは大変ですが、5タイプ程に分けておけば、つぶしがきくものです。この作戦はとても賢いなと思います。


真鳥さん、素晴らしい合格体験記ありがとうございます!

紫貴あき:夢を叶えるブログ

女性ソムリエ/ワイン講師 アカデミー・デユ・ヴァンや各種メディアでワインの魅力を発信中。 ーーーー 全国アドバイザーコンクール優勝 オーストリアコンクール優勝 ボルドーワインコンクール3位 WSET®スカラシップ受賞 全日本ソムリエコンクールセミファイナリスト ーーーー WSET®Diploma JSA認定 ソムリエ・エクセレンス ASI認定 国際ソムリエ 現在も夢に向かって邁進中

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