【WSET Level3】合格体験記 理解⇒暗記⇒実践

安藤円香さんの合格体験記後半です。(前半はこちら


2021.1 レベル3受講開始

ここからは、しばらく一回一回の授業について行くのがアップアップ状態。レベル2はなんとかできたけど、レベル3に入り、また追加されるはじめて聞くものの情報量が多すぎて、毎回フリーズ。

とても簡単に頭が馴染みそうにないなと思い、教科書を読んでもすぐに眠くなってしまうので、教科書のポイントを簡単にまとめながら、繰り返しそれを見て、だんだん覚える情報量を増やしていく、反復して脳に定着させる勉強法をはじめる。

授業は少しは予習をしないとついていけない、授業後はレベル2のときと同様に、WSET が生徒になにを試験で書かせたいのか、という視点を持って、教科書を見ながら、事前に配布される資料に手書きで書き込み。


2021.6 レベル3試験1ヶ月前

緊急事態宣言で学校が休校となったために、最後の授業の一週間後に試験というスーパーハードスケジュールになってしまう。

授業後の復習作業と、新しい情報を覚えるのに時間がかかりすぎて前に進まない。ほんとうはそれらを何度も読み繰り返し、じっくり理解して試験に臨みたかったのだが、結果、その一生懸命まとめた復習プリントは、繰り返し読むことなく時間切れ。教科書も読みこむ時間はなかった。


2021.6 レベル3試験3週間前

地名や品種など、本当に覚えなくてはならないものを叩き込む。


2021.7 レベル3試験1週間前

海外サイトの練習問題を解きまくりはじめる。


2021.7 レベル3試験前々日

Amazonで購入した非公式の問題集を1日で一冊一気に解く、ここで、脳と手の動きでスポーツをするみたいに、時間を測り、本番の間隔を体に吸収する、これを終えてやっと、自然とWSET の好きそうなお馴染みロジックが浮かび上がるようになってきて、なにを書かせたいのかを理解して回答を書けるようになる。


2021.7 レベル3試験の前日

ワインのサービスなど中心に確実に点が取れそうな問題に出そうなものの暗記。


2021.7 試験当日

すべてがギリギリ、時間がなくて、理想とする準備はまったくできず当日になる。

記述の書き方や、問題文自体の読解もあまり対策できず、試験では何を書いたらいいのかわからない問題も多々あった。

が、しょうがない、準備できてないのなら、あとは書きまくって補うしか手段はないと開き直る。

個人的な感想で、ここで気持ちで負けずに、図々しくガツガツ些細なことを気にしないで、脳の回路の点と点を無理くり繋げて、書いていけるたくましいタイプの人のほうが、そのひとと同じ量の知識を待ち合わせているのにそれができないタイプの人と比べたら、点が取れそうな試験だな、と思う。


<試験の反省点>

問題文の読解ができず、どう書いていいのかわからない問題が多かった。

試験結果は見る事ができないので予測ですが、たぶん、わたしは必要以上に余計なことを書いたり、文章を長くしてしまっていたと思う。点がもらえる範囲内でシンプルに書くことがうまくできなかった。

今回は日本語だからなんとかなったものの、英語受験なら、時間的な問題で、英語が得意でないわたしのような人は、問題文をきちんと読解して、的確な文量の判断をしてから答えを作ることが絶対に必要になると思う。

以上が、実際の流れです。


★まとめると、

理解の仕方は下記の手順です。

・おおまかに全体像のイメージを持つ

・繰り返すことで理解を深める

・それと、並行して、授業後は試験問題のヒントになる配られたプリントに、WSET が生徒に求めるものという視点で、教科書を見ながら、その内容を説明できるように書き込んでいく

・そのあと、暗記しなくてはならない名称を覚える(先にイメージ、理解の段階で、ついでに記憶に残り始めるので、暗記は後から染み込ませます、労力のコスパに繋がる)

・最後は時間を意識した試験問題対策

・そして、ほんとうはこれに付け加えて、繰り返し覚え込むということを最終的にしたかったのですが、わたしは時間が間に合わずできませんでした


★おそらく、

勝因のポイントは下記の2つです。

・レベル2の試験を完璧に通過した、後から楽できた

・早い段階から、WSET が生徒に求めることはなにかを意識して、教科書を見ながら、説明できるように書く訓練をしていた



↑↑まどかさんの貴重なノート


★そして最後に、

ひとりではできないこと。

・素晴らしい先生にお会いして刺激を受けた

あき先生は、十分な知識をお持ちでありながらも、常に向上心が高く、研究熱心で、謙虚に努力を重ねていらして、人として刺激を受けました、そういうプロ意識の高い方を直接見る事ができたことは、ワインの勉強だけに限らず、貴重な経験となりました。


・クラスメイトの方々が助けてくれた

わたし以外はみなさんソムリエ、ワインエキスパートの有資格者だったので、ティスティング経験値の低いわたしにフレンドリーにやさしく教えてくださったこと、知識欲のある方々とお話しできたこと、は大きかったです。


これから受験される方へ

試験問題で求められることは、二転三転頭の中で機転をきかせて書かなくてはならない問題が多かった印象がありますので、ただ表面だけを見るのではなく、本質的な教科書全体の中の共通要素に目を向けると、おのずと求められるロジックが浮かび上がってくるかもしれません。

ソムリエ、ワインエキスパート、もしくはステップ1などですでに基礎を勉強されている方がほとんどだと思いますので、わたしの経験談はあまり参考にはならないかもしれないので恐縮なのですが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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講師からメッセージ

日本では日本ソムリエ協会のソムリエ/ワインエキスパート試験からワインの勉強を始める方が多いもの。そのような中で、円香さんのようにWSETから入られる方は少数派かもしれません。Level2はともかく、Level3は本当に大変だったと思います。円香さんの勉強でよかったのは、Level2から徹底的に学んでいたこと、何よりも自分でまとめていかれたことや、ただまとめるのでなく、出題者の意図を汲み取りながら学ばれていたことが素晴らしいです。どれも真似したい勉強法ですね。


紫貴あき:夢を叶えるブログ

女性ソムリエ/ワイン講師 アカデミー・デユ・ヴァンや各種メディアでワインの魅力を発信中。 ーーーー 全国アドバイザーコンクール優勝 オーストリアコンクール優勝 ボルドーワインコンクール3位 WSET®スカラシップ受賞 全日本ソムリエコンクールセミファイナリスト ーーーー WSET®Diploma JSA認定 ソムリエ・エクセレンス ASI認定 国際ソムリエ 現在も夢に向かって邁進中

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