【合格体験記】総合復習はメリハリをもって

田久保さんのチームはスモールグループで優勝もしました。楽しく、そしてメリハリをもって学ばれていたのが印象的です。どのように総合復習をされたのでしょうか。


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田久保珠代さん(2021年SO合格/土曜クラス)


2021年度の土曜朝クラスに通学し副級長を務めておりました、田久保珠代と申します。


何年も前からずっと興味のあったソムリエ資格ですが、難易度が高いと聞いていたために仕事をしながらの勉強は難しいと感じ、先送りにしておりました。そんな中コロナ禍により空港勤務だった私は在宅勤務・休業日が急激に増え、「これは挑戦するチャンスだ」と思ったのが受験を決意したきっかけです。


一次試験に向けての直前の過ごし方ですが、意識したのは以下の3点です。特別なことはしておらず、あき先生が日頃から仰っている点と被るかと思います。ですのでみなさまからしたら当たり前のことと思われるかもしれませんが、やはり当たり前のことをしっかりこなすのが大切だと、再認識する気持ちで読んでいただければ幸いです。


1. どんな範囲も捨てない

CBT試験では全範囲が出題されます。試験終了後すぐに思い出せる範囲で問題を書き出してみましたが、本当に全てが出ました。そのためマイナーヨーロッパ各国や最後のチーズ、サービス実技、販売管理などの広くない範囲でも、捨てるのはお勧めできません。直前になると焦って諦めたくなったり得意な範囲に山を張ったりしたくなりますが、最後まで満遍なく勉強されることをおすすめします。「捨てる=その範囲の問題は何も分からなくなる」ということです。試験当日の様子については後述しますが、本番で全く分からない問題が続くのは精神的にも辛いでしょう。反対に得意な範囲は落とすと悔しいですから、何を聞かれても答えられるよう、より得意になることを目指しました。



2. 問題を演習を中心に

覚えることが本当にたくさんあるので、苦手な部分のノートをまとめたり、テキストを読み込んだりしたくなると思います。このような確認作業は必要だとは思いますが、もうあまり時間はかけられません。効率よく自分の穴を埋めるためにもとにかく問題を繰り返し解くと良いでしょう。私の場合Step Iと受験クラスを受講しましたが、受験クラスの最初くらいまではしっかりめにノートまとめをしていました。しかし途中から切り替え、中盤からはひたすら問題演習の日々でした。問題を解くときも正解したものはそれで終わりです。逆にいつも間違える問題は何周も解いて苦手潰しに努めました。(写真は問題を繰り返し解いていたときの用紙の一部です。)


3. メリハリをつける

これまでみなさま忙しい中でも通勤通学時間に暗記をするなど、隙間時間まで活用して勉強されてきたかと思います。私も通勤電車や休憩時間にいつもテキストを見ていました。(職場でもお客さまがいらっしゃらない時間にこっそり暗記作業をすることもありました…)


そのような気の遠くなるような暗記の日々が続き、直前になると飽きたり、焦ったり、疲れが溜まったりして、身が入らないこともあるかもしれません。ですのでこの時期は気分転換しつつ、上手く勉強と付き合っていけると良いかと思います。私の場合は家で勉強することに飽きてきたので、近所のワークスペースやカフェなどへ場所を変えるという工夫をしてみました。特にワークスペースは予約するとあとで面倒になっても行かないといけませんし、仕事をしている人たちに囲まれるので集中しやすかったです。


他にも時々美味しいご飯を食べに行って息抜きをしましたが、もしそこでワインなどのお酒飲むならば勉強で出てきた物を選び、写真を撮り記録をして暗記に役立てました。(写真はその他のお酒の範囲で出てくる黄酒・白酒を飲んだときです。)


また試験の1週間前に友人と旅行に行きましたが、勉強道具一式は持っていきました。現地までの1人での移動中はオンラインアカデミーで問題演習、滞在中は友達より朝早く起きてホテルのラウンジで勉強と、とにかく勉強は欠かさないようにしました。試験の前だからといって息抜きの予定を入れてはいけないなんてことは無いと思います。思い詰め過ぎず、ただちゃんと勉強時間を作って毎日続けていれば自信に繋がるでしょう。

いかがでしたでしょうか。ここまで試験直前の勉強についてご紹介しました。


試験当日

試験当日についてもお話しします。試験日は慣れない場所や広くて綺麗な会場、人が多い会場だと緊張してしまいそうだったので、家から近い小さなパソコン教室を選びました。地元なので会場まで迷う心配もなく良い選択だったと思います。着いてからは教室の先生が「ワインの試験?すごいね〜!」などと気さくに話しかけてくださり、少し緊張が解けました。


説明を受けるといよいよ試験開始です。落ち着いて解き進めましたが、どうしてもたまに自信のない問題があります。「さっきも確信が持てない問題があった。果たして8割取れてるだろうか…。」と試験中不安に襲われました。本番はきっと多くの方が同じような気持ちになると思いますので、そこまで気にせず、まずは全て解いてみてください。ここであまり動揺すると時間がかかってしまいますし、本来の実力を発揮できないかもしれません。何とか気持ちを立て直して解き終え、最後に見直しをし、緊張しながら終了のボタンを押しました。すると「合格」の2文字が。「やった…!」と心の中で叫びました。振り返ると教室の先生が「おめでとう!」と声をかけてくださり、安堵と嬉しさで思わず笑みが溢れたのを覚えています。


帰り道には応援してくれていた方々へ合格の連絡を入れました。(自分を追い込むために家族、親しい友人、職場の上司・同僚など周囲の人たちに受験のことを伝えていました。)


ソムリエを取ると世界が変わる

最後になりますが、私はなんとか合格し、ソムリエ資格を活かしてホテル業界へ転職しました。面接では「ソムリエを取られたんですね。働きながらよく頑張られたんですね。」とお褒めの言葉をいただくことも多く、その度にしみじみと嬉しく感じたものです。今は国内外からの宿泊客の方々へワインを提供しています。以前の仕事も好きでしたが、これまでの経験を活かしながらより深くワインに関わることができ、楽しんで業務に励む毎日です。ぜひ趣味の範疇を越えてこんな風に仕事に活かすことのできた例もあると知っていただければと思います。直前できっと頭がいっぱいで辛い時期ですが、あと少しです。合格後の自分を想像し、楽しみにしながら試験に挑まれてください。みなさまのこの約半年間の努力が実りますように。健闘を祈っております!


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講師から

試験直前というと、根を詰めて勉強しなければならないイメージがあります。でも性格タイプにによっては、田久保さんのように息抜きがプラスになる場合もあると思います。息抜きが勉強に繋がっているなら最高ですね。


最後に、資格取得後に転職された田久保さん。転職活動も、きっと有利に働いたことでしょう。今は苦しくても、将来に投資するつもりで、あともう少し勉強を頑張ってみませんか。

紫貴あき:夢を叶えるブログ

女性ソムリエ/ワイン講師 アカデミー・デユ・ヴァンや各種メディアでワインの魅力を発信中。 ーーーー 全国アドバイザーコンクール優勝 オーストリアコンクール優勝 ボルドーワインコンクール3位 WSET®スカラシップ受賞 全日本ソムリエコンクールセミファイナリスト ーーーー WSET®Diploma JSA認定 ソムリエ・エクセレンス ASI認定 国際ソムリエ 現在も夢に向かって邁進中

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