WSET L3-9 記述解答

第9回 スペイン北部の赤ワイン、イタリア北部の赤・白ワイン

Quesiton1:

(1) Valpolicella Ripassoがどのように造られるか説明せよ(4点)

リパッソ製法は、発酵しているアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラのブドウの果皮を利用する。発酵が終了する少し前に、アマローネを抜き取って果皮を分離させる。果皮を未圧搾のまま、発酵を終えたヴァルポリチエッラの容器に加える。この処理で酵母も一緒に移り、 この酵母がアマローネのブドウ果皮に残っている糖分を発酵させて、 この間に、ブドウの果皮は加えられたワインの色と風味とタンニンを強める。

ミディアムからフルボディで、中程度から強いタンニンを持ち、煮込んだレッドチェリーやプラムの風味のワインになる。

(2) Friuli-Venezia Giulia州の3つの主なDOCを記せ(3点)

フリウリ・グラーヴェDOC

コッリオDOC

コッリ・オリエンターリDOC

(3) Gavi DOCGはどのようなブドウ品種から造られているか、またどのようなスタイルのワインが記せ(2点)

コルテーゼという白ブドウ品種から造られている。色が淡くライトボディで、酸味と香りが強く、柑橘類、青リンゴ、洋ナシの風味を持つ

Question2

(1)リオハの3つのサブリージョンを記せ(3点)

Rioja Alavsa

Rioja Alta

Rioja Baja


(2)スペインの一般的な赤ワインの最低熟成期間の規定を4つ記せ(リオハやリベラ・デル・ドゥエロの例外)を除く(4点)

Joven 規定なし

Crianza 24か月

Reserva 36か月

Grand Reserva 60か月

Question3

次のラベルのワインにプレミアムな値段がつく理由を説明せよ(10点)


※下記はあくまでも参考にされてください

【What】このワインは、スペインのリオハのテンプラニーリョから造られた赤ワインで「Grand Reserava」といって長期熟成を経たものである

【品種】ブドウ品種はテンプラニーリョを主体としている。テンプラニーリョは果皮が厚く、中程度の酸味を持ち、風味を発達させるためには十分な温かさを必要とするが、日格差がないと酸味と果実味のバランスを欠きやすいが、このラベルの生産者は下記に示すように優れたサイトセレクションがなされているので、ポテンシャルの高いブドウができる。

【環境】リオハのエブロ川上流で栽培されており、この地は温和な海洋性の影響を受ける大陸性のため、ヴィンテージ・バリエーションが大きく不安定である。そのために質と量ともに安定的に生産することが難しい。なお、この「Grand Reserava」は品質の高い、限られた年にしか産出されず、生産量が限定されている。標高が高い(HPによると485m)、石灰を含む穏やかな丘陵にブドウは植えられている。

【栽培】密植を行っており、手収穫されるので人件費がかかる。

【醸造】厳しい選果を経て、除梗後アルコール発酵に移る。ヴィンテージ・バリエーションを回避し、バランスと複雑性をもたらすため、テンプラニーリョ以外の品種のブレンドにとどまらず、圧搾の違い、発酵桶の違うものの中でも最上級のワインがブレンドされる。

【貯蔵】「Grand Reserava」を名乗るには最低5年間寝かす必要があるので、キャッシュフローに問題が出やすいだけでなく、このことが高値につながる原因の1つである。容器には主にアメリカンオークの旧ダルが主に使われるが、この造り手ではフレンチオークなども混在する。

【市場】供給が限定されている商品に対して高い需要がある場合は、小売価格がコストをはるかにうわまわる可能性がある。

【結論】以上をもってこのラベルに高値がつけられる

紫貴あき:夢を叶えるブログ

女性ソムリエ/ワイン講師 アカデミー・デユ・ヴァンや各種メディアでワインの魅力を発信中。 ーーーー 全国アドバイザーコンクール優勝 オーストリアコンクール優勝 ボルドーワインコンクール3位 WSET®スカラシップ受賞 全日本ソムリエコンクールセミファイナリスト ーーーー WSET®Diploma JSA認定 ソムリエ・エクセレンス ASI認定 国際ソムリエ 現在も夢に向かって邁進中

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