コンクールをふり返って3
7. 進化に目を留める
コンクールの厳しいところは、ときとして「All or Nothing」にとられてしまいがちなところ。そして優勝した人以外は全員が「悔しい」思いをしていること。もしかすると観戦者の記憶からも優勝した人以外のことはやがて薄れていってしまかもしれません。でも出場している選手は知っています。このタスクに挑む中で「できるようになったこと」がたくさんあることを。たとえば、わたしの場合はワインの産地の知識がぐっと広がりました。北はノルウェイ、デンマーク、南はモロッコ、ボリビア、インドネシアまで。英語でフラッシュコメントをいうのも苦にならなくなりました。優勝できなくてもそういった進化に関して、もっと胸を張り自信をもちたいと思います。
8.これからも挑戦したい
わたしの父の墓石には「少年よ、大志を抱け」と彫られています。「そんな人いるのか!」と自分の父ながらにつっこみたくなります(笑) 生前、父はよく「挑戦しなかったことが一番の失敗」とわたしたちに語っていました。実際、2017年の全日本ソムリエコンクールに挑戦しなかったとき、後輩の活躍が輝かしく、そして悔しく夜中に何度も目が覚めて、一睡もできなかったのです。これらのことを通じ「失敗してもいいからとりあえずやってみる」ことがわたし自身のテーマとなっています。
これからも大切にしたいことに3つあります。1つは「グランメゾンで働いていないからサービスは無理」とか自分で勝手に無理と決めつけないこと、2つめに少しずつでもハードルをクリアできていることに自信をもつこと、3つめにときには逆境が力にさえなっていることを実感するようにすることです。
9.さいごに ~未来と自分を変える~
アスリートが試合で負けた後に「はやく帰って練習したい」とコメントするように、わたしもコンクールを終えた瞬間に「もっと勉強したい」と思いました。
「過去と他人は変えられないけど、未来と自分は変えられる」
一度は耳にしたことがある言葉でしょう。
ありふれた言葉だけど、とてもいいなと思のです。
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