チャレンジ!メドック格付け11
【Pick Up】Château Lagrange
(3級/Saint-Jullien)
1982年以来、サントリーがオーナーを務めるワイナリーです。それまではイギリスのビール会社がオーナーをしており、3級というには相応しくない品質まで成り下がってしまっていました。
買収当時はフランス人に警戒され、ちょんまげの侍が滑稽な姿でワインを造る風刺画が描かれ痛烈な批判をされました。アジア人がボルドーの格付けシャトーを買収するのは異例のことだったので、この拒絶反応は当然のことでしょう。しかし、当時赴任した鈴田健二氏が柔軟で、ボルドーの人たちの心をつかんだこと。何よりも潤沢な資金投資で見事に復活を遂げたことで、フランス中から絶大な信頼を勝ち得ることとなったのです。ラグランジュ1985年は、「ボルドーの20世紀を代表するワイン」の10選に数えられています。
ラグランジュの「L」の形をしているシャトー。1982年にサントリーが買収したときには、壁も剥がれ落ちてしまっていたそうです。今では美しい外観に修復されています。
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