カフェインを味方につける②

ここで、東京大学の池谷裕二先生の著書『できない脳ほど自信過剰』から興味深いお話しを1つご紹介しましょう。池谷先生によると、カフェインと同時に注目をあつめている物質があるというのです。


それは「尿酸」です。尿酸はいわゆるプリン体で、イクラやウニなどの魚卵系に含まれることは有名です。取りすぎると痛風の原因になることもご存知でしょう。


実はカフェインと尿酸は化学構造が非常に似ているのだとか。



↑↑ カフェインの化学構造

↑↑尿酸の化学構造


ここに興味深い実験があります。動物にカフェインや尿酸を注射すると運動量が上がり、活発に動き回るようになるのです。痛風の治療のために尿酸値を下げる薬を飲んでいる友人がいるのですが「薬を飲むとテンションがさがる」とぼやいていたことを耳にしたことがあります。これはあながち根拠のない話ではないようです。


エラスムス大学のブリートラー博士は大規模な調査では、尿酸値の高い人は記憶力や認知能力が高く、将来に認知症になる危険率が低いことを、慎重なデーター解析によって証明しています。前述のアレクサンダー大王、ミケランジェロ、ダヴィンチ、ニュートン、ダーウィンが痛風に悩まされていたというのもあながち納得です。


最後に、池谷先生によると、カフェインと尿酸は厳密には薬理作用が異なるそうです。

カフェインは直接神経興奮を導くのに対して、尿酸は抗酸化作用を介して脳機能を向上するのだろうと考えられているそうです。


いずれにしてもイクラやカラスミを食べる時にほんの少し罪悪感が薄れそうです…💦

紫貴あき:夢を叶えるブログ

女性ソムリエ/ワイン講師 アカデミー・デユ・ヴァンや各種メディアでワインの魅力を発信中。 ーーーー 全国アドバイザーコンクール優勝 オーストリアコンクール優勝 ボルドーワインコンクール3位 WSET®スカラシップ受賞 全日本ソムリエコンクールセミファイナリスト ーーーー WSET®Diploma JSA認定 ソムリエ・エクセレンス ASI認定 国際ソムリエ 現在も夢に向かって邁進中

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